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© 2005 Atsushi Kojima


■第2次箱尺事件(最高裁 S61.7.17 昭和61年(行ツ)18号)
 明細書の原本の複写物であるマイクロフィルムが外国特許庁本庁と支所に配布され、閲覧可能かつ複写可能とされている場合に実用新案法3条1項3号に該当すると認められた事例
●事件の概要
 上告人(原告)は、「箱尺」の実用新案登録出願が、実用新案法3条1項3号にいう「外国において頒布された刊行物」に該当するとして拒絶された審判事件の審決取消訴訟で審決が維持され請求が棄却されたため、更に最高裁に上告した事件。
 引用されたオーストラリア国における特許出願に係る明細書の原本を複製したマイクロフイルムは、オーストラリア特許庁の本庁及び支所に備え付けられ、いつでも公衆がディスプレイスクリーンを使用してその内容を閲覧し、普通紙に複写してその複写物の交付を受けることができる状態におかれた。
●裁判所の判断
 実用新案法3条1項3号にいう頒布された刊行物とは、公衆に対し頒布により公開することを目的として複製された文書、図画その他これに類する情報伝達媒体であつて、頒布されたものを意味するところ、所論のマイクロフイルムは、本願考案の実用新案登録出願前に外国において頒布された刊行物に該当するものと解するのが相当である。
 右マイクロフイルムは、それ自体公衆に交付されるものではないが、前記オーストラリア国特許明細書に記載された情報を広く公衆に伝達することを目的として複製された明細書原本の複製物であつて、この点明細書の内容を印刷した複製物となんら変わるところはなく、また、 本願考案の実用新案登録出願前に、同国特許庁本庁及び支所において一般公衆による閲覧、複写の可能な状態におかれたものであつて、頒布されたものということができるからである。
 したがつて、これと同旨の原審の判断は正当として是認することができるので、原判決に所論の違法はなく、上告を棄却する。