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■セメント生瓦受取装置事件(東京地裁 S55.4.23 昭和53年(ワ)9231)
 特許発明の技術的な構成を確定することができないときは、被告製品が特許権の技術的範囲に属するとは断定しがたいと判示した事例
●事件の概要
 原告は、吸引器に生瓦を吸着し移動させ、成型用下型から受板の上に移動させる装置であって、生瓦を吸引機から受板上に落とす際に生瓦を損傷しないよう、「受板と生瓦との間に緩衝作用を行う空気を介在させた状態」で行うと特許請求の範囲に記載されている特許発明の特許権者である。原告は、被告製品を特許権侵害であるとして、その製造、販売等の差止め及び損害賠償を求めたが、緩衝作用を行う空気を介在させるための手段は全く開示されておらず、原告は、空気中で作業をすれば、自然にこの構成要件を充足すると主張した事件。
●裁判所の判断
 空気層をして緩衝作用を行わしめる以上は生瓦と受板との間隙をどのように構成すれば生瓦に衝撃を与えない緩衝作用を行う空気層を介在させることができるかということが明かになってこそ、特許発明の構成に欠くことができない要件として肯定することができる。
 結局、特許発明における「受板と生瓦との間に緩衝作用を行う空気層を介在させる状態」とはどのような技術的構成をいうのかこれを知ることができないから、被告製品が仮に原稿主張の構造を有するとしても、本件発明と被告製品との対比すらすることができないこととなるので、被告製品が本件特許権の技術的範囲に属するとは断定しがたい。