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© 2005 Atsushi Kojima


■中間部品を自動的に選択して組立てる装置事件(東京高裁 S53.12.20)
 機能的に記載されている特許請求の範囲の記載を実施の形態に基づいて限定解釈した事例
●事件の概要
 原告は、軸受環及び軸受のような内側と外側とが対応する一対の部品とその間に組み入れられる中間部品を自動的に選択して組み立てる特許発明の特許権者である。原告は、特許権侵害であるとして訴訟を提起したが、特許請求の範囲には「計測手段と協力する組立手段」という抽象的な構成要件が含まれていたので、その解釈が問題となった事件。
●裁判所の判断
 「計測手段と協力する組立手段」という構成要件は、きわめて機能的、抽象的に表現されており、しかもその技術的な意味内容が明細書の記載や技術的内容から明瞭であるといえない以上、明細書に記載されている実施態様に開示されている具体的な技術的思想を知ることによって、その意味を確定すべきものであり、これを一実施例の装置における具体的な構成、作用にのみに限定することは当を得ないとしても、機能的抽象的に表現された構成要件であることに事寄せて、本来、当業者が容易にその実施をすることできる程度に、明細書に開示されていない技術的思想までをも当然に含ませうるものであってはならないことは明らかである。
 「計測手段と協力する組立手段」という表現は、実施例に開示始された、「計測手段と組立手段が作動上相互に規制され、いわば1対1の対応関係を持って作動するという不可分の関連性を有している」との意味であり、このような関連性を有しない被告製品は特許発明の技術的範囲に属しない。